東芝メモリ社から、フラッシュメモリについての新技術「XL-FLASH™」が発表されています。現在のSSDに採用されている代表的な大容量化技術は、1セルあたりの記録情報量を増やすMLC/TLC技術および多層構造によるセル数の増量です。前者の技術は、単位面積あたりの記録情報量を増やすことができますが、それと引き換えに書き換え可能回数の低下と速度低下を併せ持ちます。これを改善するのにはSLCと呼ばれるフラッシュメモリを使用すると良いのですが、これはセルあたり1ビットの記録しかできないため、大容量化できないという欠点がありました。今回発表された技術は、SLCと多層構造を組み合わせることで高速&大容量を実現しようというものです。多層構造によって単純にセル数を増やせば、たとえSLCでも大容量化が容易になり、高速&高耐久性のフラッシュメモリが実現できるというわけです。また、書き換え可能回数にしても、SLCはMLC/TLCに比べて桁が一つか二つくらい上になるので、高耐久性も期待ができます。また、多層構造も96層と現在のトップクラスの量なので、十分なセルの量を提供できます。実際にサンプル出荷されるのはまだ先ですが、ちょっと面白そうな技術です。
参照:ストレージクラスメモリ「XL-FLASH™」の開発について
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