少なくとも、この2〜3年のサイエンス関係のトレンドの一つは宇宙だと思います。はやぶさから、日食から、最近では火星に無事着陸したキュリオシティまで、宇宙関連の話題が取り上げられない週がなかったと思えるくらいです。そんな中で、派手な話題ではないために取り上げられる事がないのですが、現在地球からもっとも遠いところにあるボイジャー1号が新たな情報を送ってきた様です。現在、地球から180億km、121auの彼方を秒速17kmというスピードで飛行中の同機ですが、現在はヘリオポーズと呼ばれる領域を航行中です。最新の報告では、太陽系外の高エネルギー宇宙線のレベルが1日で5%ほど急速に上昇した後に、3日程度で元のレベル近くに戻ったり、太陽系内からの低エネルギー宇宙線も半分以下に落ちたとされています。また、磁場の方向についても従来とは違った情報が出ている様ですが、太陽系から星間空間に突入したという明確な証拠ではなさそうです。ある程度、揺らぎがあるのかもしれませんが、間もなく精悍空間に突入する事は間違いないものと思われます。ボイジャー1号/2号は、現在も太陽系から遠ざかりつつある、「生きた」宇宙探査機であり、電池が切れる2020年/2030年までは観測データを送り続けてくれるでしょう。学校の先生方におかれましては、生徒/児童にはボイジャーの話をしてあげてほしいものです。ちなみに、今月8月20日はボイジャー2号の、来月9月5日はボイジャー1号の打ち上げ日にあたります。今年は打ち上げから35周年にあたるので、何らかの発表があるんじゃないかと期待しているんですが。
参照:Signs Changing Fast for Voyager at Solar System Edge
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